従軍慰安婦問題についてたくさんの議論が行われています。慰安婦問題に対する解釈として、日本軍の行った行為は非難されるべきものであると考えます。なぜならば、その行為は明らかに女性の人権をないがしろにしたためです。

 

「他の国も慰安婦制度を採っていたのに、日本だけここまで執拗に非難されるのはおかしい」と発言する人もいますが、それは論点をずらしているにすぎません。本質的に、日本軍の行った「行動」が悪いのであって、他の者がやっていたから、自分らも許されるという問題ではないのです。

 

また、日本政府が元慰安婦の方やその親族の方たちに十分な謝罪を行ってきたかという点について考えてみると、それらは十分に行われたとは言い難いです。現在の日韓関係の悪化や現日本政府の慰安婦問題に対する態度を見れば、それは容易に分かります。中学生、高校生のときに使っていた日本史の教科書に、慰安婦問題についてはさほど多く書かれていませんでした。このことからも、日本政府および文科省が、この問題について真摯に考えていないことが分かります。

 

慰安婦問題の見方として、私はナショナリズムを介在させるべきではないと考えます。「反日」、「嫌韓」等の次元で慰安婦問題を議論したら、それは永久に解決されません。あくまでも、最初は被害にあった方個人に対して、償いをするべきであって、そのような行動を継続していれば、韓国側としても嫌な気持ちにはならないはずです。

 

個人への償いを嫌って、わざと国対国の議論に引っ張り込んで、根本的な解決策を打ち立てないというのは、誠意ある態度とは思えません。政府が大々的に謝罪をすれば、かなりの効果があるはずです。なのに、それを行わない現政府は、慰安婦問題を解決しようという考えは持っていないのではないでしょうか。それとも、政治的な理由から、韓国に謝罪するのは望ましくないと考えているのでしょうか。

 

ドイツが、ナチスの犯した罪を世界に向けて全面的に謝罪したように、日本は慰安婦問題に関して世界に向けて謝罪したかと言われれば、断言することは難しいです。恐らく、ドイツほどには声高に伝えていません。世界に対する発言力の無さも、日本の問題の一つではあります。世界にはあまり知らせずに、韓国と一対一で、厳しい対立を続けながら一行に解決策が浮かんでこない現状は、変えていくべきです。

 

しかし、誠に残念なことですが、書店に行くと、「反韓」関連の書籍が多く見られ、週刊誌のつり革広告を見れば、かなり過激な内容が書かれていることが多いです。これは、日本人の一定数が、このような考えを持っているからだと推測できます。日本の世論が、「反韓」に向かえば、仮に、政府が慰安婦問題の根本的な解決のために動きたいと思っても、そうは動けない可能性が高いです。この点からも分かるが、慰安婦問題は決して、国家間のナショナリズムと結ぶつけてはならいないのです。



カテゴリー: アジア

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